トルコにやってきて間もない頃、ある日何気なく手にした何かのブローシャーで、イスタンブール音楽祭なるものが6月に開かれていることを知り、しかもその目玉企画に、アルヴォ・ペルト(Arvo Pärt)のオーケストラ合唱付き作品、世界初演、というのがあって、それはもう是非にも行かねば、とトルコ滞在中ずーーーーーっと楽しみにしていたコンサートに昨日いってきた。
アルヴォ・ペルトについてはこちらをご参考に!
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実を言ってこのコンサートにゆくためだけにトルコに長居していたと言ってもいいほどであります。おかげでトルコのいろんな街にゆくことができて楽しかったけど。
しかも会場が、トプカピ宮殿内の、アヤイリニ教会というビザンチンの6世紀頃のごっつい建築の教会で、普段は一般公開していない教会なのだ。
アヤイリニはこんなかんじ。
裏もさびれててえーかんじ!
あ、我が輩。(コンサートとはなんの関係もありません。)
中はこんな感じ。
なにがすごいって、なんとこのコンサートに、エストニアの大統領と、トルコの大統領の両方がやってきて、アルヴォに盛大な賛辞を送るというところからコンサートは始まったのだ。上の写真、壇上の、左から2番目がアルヴォ、3番目がトルコの大統領、4番目がエストニアの大統領。
アルヴォはエストニア人です。
この企画は、「European Capital of Culture」という文化事業の一環で、ソレは何かというと、ヨーロッパ各国で毎年持ち回りで、1年間集中的に各種文化行事を開催する、という一大事業なんだそう。
で、今年2010年はトルコの年で、1年間トルコ中でなんやかんややっている。で、来年2011年はエストニアの年で、それで今回、トルコとエストニアのかけはしとして、イスタンブールでのアルヴォのコンサート、というわけなのである。そんなわけで両国の大統領が揃いもそろってやってきてた、というわけのようです。
ずーっと、この事業がヨーロッパ各国もちまわり、という事実を知らなくて、てっきりトルコ単独でやっていることかと思っていたので、街中に溢れる、「Istanbul2010 European Capital of Culture」のロゴをみかけるたびに、何を今さらヨーロッパヨーロッパとそんなにいいつのるのかしら、そんなにEUに入りたいかよ、と不思議に思っていたけど、実は、各国もちまわり、ということを知ったのは、今朝のことなのだ。というのは、たまたま滞在中のdormitoryで同室の女子がエストニアの女子(ちなみに超~~~かわいい)で、当然彼女はアルヴォのことを知っていて、それでこのコンサートの話をしている中で教えてくれたのだ。
たまたまそんなマイナーな国(失敬!)の女子と同室になるってのも、たまたますぎてすげーなー、とエストニアに興味を持たないわけにはいかなかった。
そしていよいよコンサートですが、もうそれはそれは、長々とトルコに居座って待ち続けていた期待を決して裏切らない、素っっっ晴らしい音楽で、コーラスの響きも、ヴァイオリンの響きも、静寂に比肩するかもしれない信じられない美しさで、しかも外は雨だったのだけど、教会のドームに漏れ響く雨の音がコーラスの静けさをいっそう深いものにして、この世にバッハ以外にこんな美しい音楽が存在しうることを知ってしまって、有り難くも深い幸福感を感じて、じーーーんT-T、となってしまった私でありました。
ちなみにその初演、という音楽は、「Adam's Lament」というタイトル。アダムの嘆き?エデンを追放されて人間の祖になっちゃったアダムがえんえんぶつぶつ言う、みたいな内容のようでした。たぶん、エストニアやトルコの立場を投影して、Orient vs Occident、とか、人間ってほんとてんやわんやだよね、というような現世的な意味深い投げ掛けだったんだと思いますが解説の英語が難しすぎてよくわかりませんでした。はいすいません。
ぬぬ、また長々まとまらないものを書いてしまった。
帰り。教会をでたとこ。雨に濡れたスルタンの門が美しいぞ!ローマのようだ。
トルコの旅のフィナーレを飾る素晴らしいコンサートでした。
おしまい。
明日はいよいよトルコとお別れ、次はブルガリアです!
すごい〜〜!日本にいるとそういう事も全然しらんもんな〜〜。勉強になった!!
返信削除ブルガリア!ヨーグルトのイメージがw
気をつけて行ってきてね☆
>ricca
返信削除いやー、もー、とくにいちおさんには、トルコをおすすめしたいですっ。
モスクや宮殿の壁やコーランの装飾模様が本当に美しくって、そしてアラビア語のカリグラフィーがこれまた素ん晴らしく美しくって!(なんてボキャ貧。。。)