2014年5月19日月曜日

デスティネーションになにかあるわけではない



これはウユニの朝焼け。

ペルー、ボリビアあたりは、湿気と空気の薄さとルートの過酷さとで相当に疲れていた。 

過酷なルートを経ないと見れない(というか見えない)モノって言うのは確かにあって、私にとって一番最初の経験は20歳の時のチベット高原だと思うけど、目的地の、ラサといよりはとにかくその道程がすさまじかったので、着いてしまったらラサなんて正直、高野山とあんまりかわらんw、と興ざめするほど、とにかくチベット高原を突っ切っていく陸路の1,000kmは過酷だった。
 高度は低くて3,500m、高いところは5,500mくらいあって高山病で朦朧とした意識の中で見た、荒涼とした寒い大地のあっちのほうにそびえる崑崙山脈とその手前の巨大な虹は、人生の中で3本の指に入るヤバイ景色だったと思う。

 壮絶な景色っていうのは、キレイで感動!とかけっしてそういうウカレた感じじゃなくて、なんか自分の心の中の黒さを見るような死にたくなるようなもっとツライ感じよね。旅のなかで何回かそういう壮絶なものを見てしまったけど、そういうときの孤独がトラウマにもなり、病みつきにもなるのかもしれない。