2015年12月23日水曜日

どん底で人は・・・


冬至のオスロ、正午、南中時間。
太陽の弱々しさときたら世紀末的美しさである。
とかいってせいいっぱいの強がりを言って生きていく人間の健気さを感じとってくださいw

ここから2ヶ月ぐらいが正念場ですが、ひたすら忍耐です。
天気の悪口をいう隙がないほど、都会的に忙しく慌ただしく過ごすのがポイントのようです。

はるばる日本から、最も暗い時をめざして遊びに来てくれた友人をグレーに湿ったオスロの街に案内。
日本酒だの味噌だの餅だのと、戦後の闇市帰りのようなみやげものの数々に、阿鼻叫喚


葉を落とした枝が細かく広がるシルエット好きの方、オフ会しましょう。

2015年8月16日日曜日

諦めるのはまだ早い生カシスソーダ

夏が終わろうとしていることを信じない、真実から目を背けている、自己欺瞞に満ちた、往生際の悪いオスロっ子を「アタシはあなた達とは違うわ」と上から目線で観察するディーズデイズですが(窓から隣の公園で寝そべっている人が見えるだけですが)、歩いていて道ばたにクロスグリ(カシス)がまだわっさりなっている木を見つけてしまった私は意志の弱い女です。

朝から生カシスソーダを飲んで今日こそ夏に別れを告げるの!ベースはプロセッコよ!



今日は日曜だけど朝からガブガブ飲んでガリガリ仕事するもんね!
と思ってほんとにガブガブ飲んでたらもう昼過ぎてた・・ヤバイ、仕事しよ。

2015年8月10日月曜日

青い諦念


もう夏は終わってしまったのか、いや夏なんてそもそも来ていたっけかという議論があちこちで活発に聞かれるオスロの今日この頃です。

どなたさまも黒い点々が見えるでしょうか?
これ全部ブルーベリー。もちろん自生。
オスロは街中から10分でこんな感じの森に突入してしまうので、ノルウェー人の精神性がちょっとメルヘンチックなのはもうやむを得ないのだなと。

しかしブルーベリー狩りに関しては、「ベリー摘み☆」ちゅうようなメルヘンチックな作業ではなく、この道具で容赦なくわっしわっしと狩り込んでいきます。
30分もやればバケツいっぱいになる。

みなこれを何十リットルという単位でとってきて、冷凍保存するそうだ。つまりこれは冬眠準備やね。
ああ寒くて暗い冬の始まり。
南無三。。。

2015年6月22日月曜日

恐れていた日


夏至のオスロ、深夜0時は室内全く灯をつけづにこれぐらいの明るさ。
明日からは、寒く冷たく湿って暗い冬に向かっていくだけというむごい事実。
南無三!

2015年5月28日木曜日

呪いのあと


1年半前の冬は毎日毎日飽きもせずに空に向かって呪いの言葉を吐いていたのだが、夏にこの地に来ると、ノルウェー人はそんな冬であっても、少しため息をつく程度にして耐えて過ごしている理由が、まぁまぁわかるのである。

このように美しい春・夏の訪れをもっても、大げさにはしゃいで喜んだりすることはあまりない彼等だが、それはやはりあまりに長く暗く冷たく湿った冬のトラウマをひきずっているに違いない。ちなみに私はひきずっているwあのときあまりに呪いすぎて今この美しさを素直に表現することに抵抗を感じている自分を感じますもんw

2015年2月1日日曜日

月は昇るし日は沈む


どういうわけか今、石垣島に住んでいるが、先日、ちょっとそこまで、のノリで日帰り予定で波照間島に足を伸ばしたらまんまと帰りの船が欠航して一晩波照間ですごすハメになった。
私は日本の田舎の暗闇が心底苦手なのだが、波照間くんだりまでくると夜はほんとにもう絶望的に真っ暗で、晩飯のために入った集落の居酒屋から民宿までのちゃりんこ道は、さとうきび畑がザワワするたび戦慄。
住んでる石垣島のほうでも風が強い。風がボーボーと吹きつける夜はなお怖い。雨なんか降っていたらいよいよに怖い。ふとんを頭からかぶって隠れていたい気分。雨風吹かない夜でも、今度は遠くリーフで砕ける波音が低くゴーーぉっと響いてくる。それがまた怖い。
唯一あまり怖くない夜は、雨上がりの夜だ。なんのカエルか知らないが、中音域のかなりの大音量で大騒ぎしている。そのカエルがないているときだけは魑魅魍魎が祓われているような安心感がある。

暗闇への恐怖心は年々ひどくなるばかりだが、同様に最近ひどいのが海への恐怖。あんなに世界中どこの海でもざぶんざぶん泳ぎまくっていたのに、どうもこのところ海に入るのが怖い。入るのが怖いだけでなく、世界各地で覗いてきた海の中の様子を「思い出すだけ」で恐怖で肝が縮こまる。

夜の暗さ、海のうねり、鳴りやむことのない波の音・・・ああおそろしや。

さとうきびを炊きあげる甘いかおりが漂う波照間の精糖工場。人間なんてほんとうにラララ。