2010年4月22日木曜日

ラオス

中国を出て、ラオスにやってきた。

陸路で国境を越えるのは生まれて初めての経験で、いったいどんなものなのかしらと思っていたけど、「なし崩し的にじわーっと」超えていく感じだった(笑)
炎天下の中、とぼとぼとマイクロバス(というかハイエース)とタクシーと徒歩、で国境を越えていったのだが、あたりに旅人っぽい人はだれ一人としていないし、国境あたりにうろうろしているオッサンたち(何をしているんだか知らない。警備員でもなさそう。)の「あっちだ」とか「こっちだ」とか言うのになんとなく従って、クソ重たいバックパックを担いでクソ暑い中さまようわけなので(国境のくせに標識とかしかるべきサインとかが何にもないんである)、ここがほんとに国境かしら、実はコレをまたいだら北朝鮮だったりして(笑)、なんて、思いながら結局どこがホントのボーダーかはよくわからないままラオスに入りました。

しかし、ラオスに入って人々の印象はいっきに「のん気」モード突入。
国家あげて金儲けに突っ走っている中国人との見事なコントラストを描いている。

中国人ってなんかいつも無表情なんだけど、ラオス人ってなんか基本的にへらへらーっと笑ってるんだよね。
中国人には常に「のしあがろうぜ」という熱意をみなぎらせているのだが、こっちの人は「まーそれなりにやろうぜ」くらいな感じでそこそこやっている。


しかしなんといってもラオスの素晴らしいところはビールがうまいことである。しっかりした味わいにもかかわらず、がぶがぶ飲めてしまうラガーと、まるでヨーロッパのビールのようにガツンとくるダークタイプとがあります。どっちもうまい。ときどきつるんだドイツ人やらイギリス人やらも絶賛。
しかも640mlで100円程度。ああもう私はラオス人になってしまいたいよ。いやうそです。


ところで国境近くのルアンナムターという街から、ルアンパバーンという世界遺産の街に向かうバス(悪路で12時間かかった)でたまたま隣り合わせになったドイツ人が、シュトットガルドのオペラ劇場の舞台技術の人で、ドイツの夏の頃の音楽事情についていろいろ教えてくれたり、私が日本の能楽について暑苦しく語ったりしているうちに少し仲良くなったのだが、ある日のお昼、街で出くわして、「寿司屋見つけたから行こうぜ」なんてことを言う。
あの、すいませんけど、ラオスって、東南アジアで唯一海がない国だと思うんですけど、必竟どんな了見でもってそんなこと、自称寿司ソムリエールのこの私におっしゃられておるというワケですか?となんだかんだ抵抗してみたが、どうしてもオイラは寿司が食べたいんだ、アンタの気持ちは分からんでもないがまぁものはためしにつきあえ、と粘るので、ちょっと怖いもの見たさも手伝って、結局つきあうことにした。
メニューには、寿司の他に、トンカツや、天ぷらや、揚げ出し豆腐や、お好み焼き、、、なぞがラインナップ。しめ鯖、なんてのもあったので、とりあえず、寿司「並」としめ鯖をオーダー。
「並」はサーモンののっかった握りと、同じくサーモンが巻かれた巻き寿司。
ビールの注ぎ方にはやたらうるさいくせに、寿司の食べ方ったらまったくなってないそのドイツ人に、正しい寿司食いをまず指導して、それでもって、絶対に、おいしいはずがない、と確信しながら一口食べると、、、、

きやあうまい。

いやーやっぱ寿司はうまいなー。
一ヶ月以上ぶりに食べる寿司はほんとにうまかった。
あっはっは。

しかしおかげで本物の寿司への渇望がむらむら湧き上がってきて弱っています。


さて、明日は香港です。また中国のまずいビールに戻らないといけないのかと思うと悲しくなりますが、香港はビエンチャンよりかは涼しいようなのでその涼しさが楽しみです。
いやーしかしここはほんと暑くてたまらん。
手持ちの温度計が今日の昼間は39度を指していました。

0 件のコメント:

コメントを投稿